創業から受け継がれてきた40年分の現場知識
初代が築いた施工の基盤を2代目が引き継ぎ、龍電工株式会社は奈良県北葛城郡広陵町で電気設備工事を続けてきた。高圧受電設備や動力配線、制御盤の設置といった産業向け工事を中心に、大阪・三重を含む関西圏で案件を重ねている。40年という時間のなかで蓄積されたのは、図面だけでは読み取れない現場ごとの癖や注意点に関する判断力だろう。一級電気工事施工管理技士が工事管理を担い、各工程の品質チェックを自社内で完結させている。
個人的には、世代をまたいで技術が途切れず残っている点が印象的だった。職人の経験年数が長い会社は少なくないが、先代の施工記録や対処法を体系的に活用しているケースはそう多くない。龍電工株式会社では過去の施工データを現場判断の材料として組み込んでおり、同じ建物のリピート案件でも前回の配線経路や使用部材をすぐに参照できる体制が整っている。こうした蓄積が、見積もり精度やトラブル発生時の対応速度に直結している。
工場から医療機関まで、施設の種類で対応を変える設計思想
工場の動力設備と病院の非常用電源では、求められる安全基準も施工上の制約もまったく異なる。龍電工株式会社は商業施設・公共施設・医療機関など業種ごとの施工経験を積み重ねてきたことで、用途に応じた設備計画を仕様検討の段階から組み立てられる。照明のLED化ひとつとっても、施設の稼働時間帯や利用者の動線によって推奨する機器や配置が変わってくる。新築だけでなく既存設備の改修・省エネ化まで依頼が入るのは、こうした使い分けの精度による部分が大きい。
取引先からは「現場を見てからの提案が早い」という声が目立つ。事前のヒアリングで施設の運用実態まで確認するため、後から仕様変更が発生しにくいという評価につながっているようだ。ある商業施設の改修案件では、テナントの営業時間を止めずに配線ルートを再設計し、工期を当初予定より短縮した実績もある。こうした現場対応の柔軟さが、リピート依頼の多さに反映されていると感じる利用者も多い。
掘削・埋設まで自社で回すプロジェクト管理
電気工事に伴う外構作業――掘削や埋設配管など――を別の業者に分離発注すると、スケジュール調整だけで数日のロスが出ることがある。龍電工株式会社はこの外構工程も自社の施工範囲に含めており、配線計画と地中埋設のタイミングを一本のスケジュールで管理する。工期短縮の効果は明確で、業者間の引き継ぎミスによる手戻りも発生しにくい。設計・施工・保守まで責任の所在が分散しない点は、発注側にとって負担軽減になる。
実際の現場では、掘削範囲の変更が工事中に発生するケースも珍しくない。そうした場面で外構と電気の担当が同一チームであれば、その場で配線経路の修正判断が下せる。ある工場の増設工事では、地中に予定外の既設管が見つかったが、掘削班と電気班が即座にルート変更を協議し、当日中に施工を再開できたという。分離発注なら半日以上止まっていた工程が、数十分で再開した計算になる。
年中無休の受付体制と近畿圏への展開範囲
奈良県広陵町を拠点に、対応エリアは大阪・三重を含む近畿圏全域に及ぶ。龍電工株式会社は年中無休で営業しており、設備トラブルや突発的な工事依頼にも初動が早い。電気設備の停止は事業の売上に直結するため、「連絡してから来るまでが速い」という反応が取引先から繰り返し寄せられている。拠点の立地が関西の中間地点にあたることで、広域対応と移動時間の短縮を両立させている。
休日や夜間の緊急対応を依頼した工場の担当者によれば、電話から2時間以内に技術者が到着し、仮復旧まで完了したケースがあったという。こうしたスピード感は、社内に待機要員を常時確保しているからこそ成り立つ仕組みだ。定期点検の契約を結んでいる施設に対しては、設備の劣化傾向を把握したうえで交換時期の提案も行っている。単発の修理対応で終わらない継続的な関係づくりが、龍電工株式会社の営業スタイルの根幹にある。


