証券会社からJA、そして独立への道のり
1955年生まれの阪上良彦氏は、1980年に証券会社からJA兵庫六甲へ転職し、9年間支店長を務めたのち2019年に定年退職、同年にシルバーリアルエステートを開業した。金融の現場を長く経験してきたことが、不動産に関わる税金や資金計画の相談対応に反映されている。宅地建物取引士のほか2級FP技能士、防災士の資格も保有し、複数の専門性を持って相談にあたっている。
会社の設立は2019年5月30日、資本金は300万円。取引銀行は池田泉州銀行で、兵庫県宅地建物取引業協会などに加盟している。
農地に関する相談は「農地研究所」へ
農地や生産緑地の相続、管理、活用に関する情報提供と相談対応を、シルバーリアルエステートは「農地研究所」という取り組みで行っている。生産緑地制度は市町村ごとに手続きが異なり、税制も複雑なため、農業を続けるか、貸すか、売却するかの判断には正しい知識が欠かせない。跡取りがいない、固定資産税の負担が重い、草刈りが追いつかないといった相談が寄せられているという。
「制度の説明を聞いて、初めて自分の土地の状況が理解できた」という声が目立つという。
売買と賃貸、二つの窓口を一つの会社で
空地や戸建住宅、マンションの売買では税金や手数料といった諸経費を丁寧に説明する対応が行われ、賃貸物件については仲介から管理までを一括して相談できる。不動産コンサルティングという形での相談にも応じており、売る、貸す、活用するという選択肢を横断的に検討できる体制がある。資産に関わるお金の相談についても、専門的な内容を基礎からわかりやすく伝える姿勢が貫かれている。
例えば賃貸中の物件を将来的に売却したいという場合、管理と売却の両方の窓口が同じ会社にあることで、情報のやり取りがスムーズに進みやすい。
宝塚に根ざし、次世代へつなぐという理念
花と緑に囲まれ人と自然とのふれあいを大切にした住みやすい生活環境の維持保全のためのパートナーとして、シルバーリアルエステートは安心して任せていただける会社を目指している。大切な財産をどのような形で次世代へ承継するかを、皆様とともに考え、理解、納得、満足していただける存在でありたいという考えを持つ。
個人的には、経歴を裏付けとした税務や資金計画の話と、地域に根ざした理念の両方が、無理なく一つの会社の中に共存しているように感じた。安心、安全、安堵を基本に幸せをつくるという言葉が、単なる標語ではなく実務に根差しているように見える。


