「届けるだけ」では終わらない、建築金物の現場対応型営業
建築現場に金物を届け、困りごとを聞き、必要であればその場で提案や見積対応まで行う——有限会社小松金物店の営業スタイルは、配送と提案が一体になっている。東京都練馬区西大泉を拠点に、建具・家具・建築業界向けの金物卸販売を手がけており、受注処理から品出し、得意先への配送までを担当者が一貫して動く体制だ。商品を調べ、在庫を確認し、分からない点は先輩に相談しながら知識を蓄えていくプロセスが、取引先への提案力につながっている。「楽な仕事ではない」と自社で率直に記しながらも、「知識が増え、お客様に頼られる存在へと成長していく実感がある」と続ける姿勢が、仕事の性格をよく伝えている。
「ただ届けるだけでなく、現場での困りごとを確認する」このルーティンが積み重なることで、取引先との関係が深まっていくという構造は、継続取引の多さとして現れているようだ。担当者が現場を熟知していると感じる取引先ほど、長期的な関係を続ける傾向があるという声が目立つ。
廃番部品の壁を越える、3Dデータと出力技術の活用
建物の修繕・改修で廃番部品が必要になる事態は、建築の現場では珍しくない。有限会社小松金物店はこの課題への対応策として、3Dデータ作成と3Dプリンター出力を事業として取り込んでいる。必要な形状をデータとして起こし、プリンターで試作・製作するアプローチは、流通在庫では埋められなかった需要に直接応えるものだ。発展途上の段階であることを自社でも明示しており、完成したサービスとしてではなく現在進行中の取り組みとして提示している点が誠実だ。
廃番部品への対応をこのかたちで実現しようとしている金物店は少なく、「こういう方法があるとは知らなかった」という反応が業界内でも出ているという。将来的にはドローン技術の活用も検討対象としており、技術の幅を広げ続ける姿勢は一貫している。
電気錠・防犯カメラで建物のセキュリティーを一括提案
建築金物の専門店として培ってきた現場知識を起点に、有限会社小松金物店は電気錠・スマートロックの工事と防犯カメラ設置・セキュリティー提案にも参入している。商品提案から設置・設定まで一括して対応できる点が、個別業者を使い分ける場合との差だ。建物の構造を理解した立場から設置場所や運用計画まで込みで提案できるため、設備導入後の運用を見据えた提案が可能になる。「人々の安心できる環境づくりに関わる、社会的な意義の大きい仕事」と同社が位置づけているように、この事業への姿勢は本業の金物卸と同等に真剣なものだ。
建築金物と防犯設備を同じ担当者が扱えることへの評価が取引先の間で出ているようだ。設置場所の選定まで踏み込んで考えてくれるという点が、機器の販売だけを行う業者との違いとして認識されているという。
「知識・対応力・提案力」——練馬の金物店が目指す事業像
価格で戦うのではなく、知識と提案力で選ばれる存在になること——有限会社小松金物店のビジョンはこの一方向に向けて整理されている。企業理念には「ほしいときに、必要な分だけ、最短で届ける」という言葉があり、この積み重ねが現場を支えてきたという自己認識が事業の根底にある。「現場を理解した技術商社」という自社像は、建築金物の実務経験の上に電気錠・3D技術・防犯設備を重ねてきた経緯から生まれたものだ。練馬区を拠点に地域の建築業界と関わりながら、守るべき基盤を保ちつつ変化を続けていく。
営業時間は8:30〜18:00、定休日は第1土曜・日曜・祝日。地域密着の実務姿勢と新技術への挑戦を両立させる経営スタイルが、現在の有限会社小松金物店の形を作っている。


