京都・美山町から届ける森づくりの現場
間伐、植林、下草刈り——森林が本来の力を発揮するには、人の手による継続的な管理が欠かせない。一般社団法人美山森林保全協議会は京都府南丹市美山町に拠点を置き、こうした森林整備と公共工事関連の業務を一手に引き受けている。管理の行き届かない山林が年々増えるなか、チーム単位での作業と安全装備の徹底によって、着実に現場を回している。社員5名という少数精鋭の体制で、京都府内を中心に現場を動かしている組織だ。
月給は262,000円から350,000円の幅で設定されており、スキルの習熟度に応じて上がっていく仕組みになっている。年2回の賞与と昇給制度があり、日々の働きぶりが収入にきちんと反映される。個人的には、5名という規模で賞与・昇給・社会保険完備まで整えている点がかなり印象的だった。チェーンソーや刈払機、重機操作に必要な資格の取得費用も全額負担されるため、入職後に専門性を高めていける条件が揃っている。
林業未経験でも入れる現場のつくり方
普通自動車免許があれば応募でき、AT限定でも受け付けている。入職後は先輩スタッフがマンツーマンで指導にあたり、道具の扱い方や安全装備の装着手順から実地で教わる流れだ。基本的にチーム作業なので、一人で判断に迷う場面が起きにくい構造になっている。段階的にできることを増やしていく教育の進め方は、林業経験ゼロの人にとって入りやすいだろう。
建設業界の経験者であれば、現場管理や安全確認の分野で早い段階から力を発揮できるという声が現場から聞こえてくる。30代を中心に若手からベテランまでが在籍しており、世代間の距離感が近い。現場への移動は車を使い、直行直帰にも対応しているため、通勤の負担が軽減される。少人数ゆえに一人ひとりの役割が明確で、自分の成長を実感しやすい環境だという。
髪型自由・完全週休2日制という選択肢
髪型、髪色、ひげ、ピアスのすべてが自由。制服は貸与されるので、作業着を自分で用意する必要はない。完全週休2日制が基本で、残業はほぼ発生しない。一方で収入を増やしたい人には週6日勤務の相談にも応じており、働き方の幅を自分で決められる。
「何でも言いやすい空気がある」と感じている社員が多いようで、少人数チームならではの距離の近さが日常のコミュニケーションに表れている。意見や提案がそのまま業務改善につながる場面も珍しくないらしい。服装規定の緩さも含め、個人の裁量が広く認められた職場であることが伝わってくる。こうした自由度の高さが、長く働き続ける動機になっているという話も耳にする。
担い手不足の山林を支える次世代育成
従事者の減少と高齢化が進む林業分野で、一般社団法人美山森林保全協議会はやる気と誠実さを採用の基準に据えている。経歴よりも姿勢を重視する方針で、間口を広げながら担い手を育てている。間伐や植林を通じて森の循環を維持する作業は、水源涵養や土砂災害の防止といった地域の暮らしに直結する仕事でもある。
南丹市は京都府の中央部に位置し、山と清流に囲まれた土地だ。季節ごとに変わる山の表情のなかで体を動かす日々は、デスクワーク中心の生活からは想像しにくいリズムを持っている。美山町の自然環境そのものが職場であるという感覚は、実際に現場を歩いてみないとつかめない部分が大きい。


