街に溶け込む一棟を
一棟の住まいは、そこに暮らす家族だけでなく、地域の風景や文化の一部でもある。三浦製材株式会社は、住まいをそうした広がりの中で捉えています。その土地の気候や風土、歴史や周囲の景観を読み取り、その場所にしか生まれない住まいを設計する。そうすることで建物が街に溶け込み、長く愛される存在になると考えています。
京都の地域材を活かしながら、森から人、建築から暮らしを循環させる家づくりを通じて、地域社会と未来の環境へ向き合っています。家づくりを地域や環境と切り離さず、そのつながりの中で考える姿勢が根底にあります。本社は亀岡市東別院町にあり、京都府道46号沿いという立地です。
森を育てる家づくり
三浦製材株式会社の家づくりは森から始まります。山で育てた木を伐り、製材し、住まいへ活かす。そして木から生まれた価値を再び森へ返し、次の木を育てる。森、木、建築、暮らし、そして再び森へという循環を、一棟の家づくりの先に見据えています。地域材を積極的に用いる背景には、森林を健全な姿で未来へつなぎ、里山を再生させたいという想いがあります。
1952年から続く製材業の蓄積が、この循環を支える技術になっています。木を知り尽くしているからこそ、地域材を暮らしの中で活かしきれる。ZEH対応住宅では消費エネルギーを抑えた住環境を提供し、環境への配慮を住宅性能の面からも実現しています。省エネと自然素材の心地よさを両立させる設計です。
古材を未来へつなぐ
環境への向き合い方は、古民家再生にも表れています。木材の専門家として既存の柱や梁を一本一本確認し、使える古材を可能な限り残しながら再生する。傷んだ箇所には京都産材を補い、古材と調和させながら耐震性・断熱性・省エネ性能を高めます。建物だけでなく、亀岡市をはじめとする地域の歴史と文化を次世代へ受け継ぐ取り組みとして向き合っています。
古くても魅力あるものを次の時代に活かす。IETSUNAGI(家繋ぎ)と名付けられたこの取り組みは、古いから壊すという発想への一つの答えでもあります。今では手に入りにくい木材や職人の手仕事、家族の記憶を残しながら、現代の暮らしに必要な性能と快適性を加えていく。木を無駄にせず循環させる考え方が、住宅事業の隅々まで通っていると感じました。


